ガチ☆ボーイ

この春一番期待してた作品。
佐藤隆太演じる主人公は事故で高次脳機能障害となり、それ以降新しいことを覚えることができない。朝に目を覚ますと昨日のことは覚えていない。だから目にした物、聞いた事はなんでもメモを取り日記を書く。そんな主人公が憧れの学生プロレスサークルに入部し、それに青春をかけて生きる喜びを感じていく、そんなお話。


とにかく設定、脚本がよく練られていて素晴らしかったです。
役者も良かった。舞台が原作と言うこともあってか所々小劇場的な芝居や音楽の使われ方*1があったり。


新しいことが覚えられないので毎朝「明日の僕へ」という日記を読み、昨日までのことを復習する主人公。その様子はまるで毎朝コンピュータを初期化しアプリケーションをインストールするかのような作業。想像するだけで恐ろしい。
そもそも記憶できないって、物事に対する執着や思い入れってどうなるんだろうか。
主人公は学生プロレスを続けることや事故後の父親との確執など葛藤していたけど、実際に毎日記憶が失われていく中でそんな風な葛藤すら起こらないんじゃないかとも思えた。


そんな想像するだけで怖くなる障害を持った青年を佐藤隆太くんは懸命に演じきってました。役者魂凄かった。
あと瀬川亮さんの肉体美と何故か醸し出されてた(キャラ作りかもしれないけど)キムタクっぽい大物スターオーラ*2がやけに気になりました。それと主人公の妹役の仲里依紗さんの健気な妹(ちょっとツンデレ風)キャラがとても良かったです。


一瞬泣けそうなシーンもあったけど、僕的にはそれほど泣ける映画*3ではなかったです。
でも凄く良い映画。おすすめです!!!


(目指せ100作鑑賞☆2324作目)


ガチ☆ボーイ (角川文庫)

ガチ☆ボーイ (角川文庫)

*1:わざとらしいBGMだったり、あるシーンにウルフルズの曲とか!

*2:木村拓哉さんからにじみ出る「俺ってスターですからっ!」っていう例のアレです、あのオーラです。

*3:今までで一番泣けそうだったのはビッグフィッシュ。あれを越える映画はまだ観てないかなー。